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2017年6月27日火曜日

日本にもあった! 人魚伝説

皆さんは、八百比丘尼(やおびくに)の伝説をご存知ですか?日本の人魚伝説で一番有名なお話ですね。
人魚伝説は世界各国にあるのですが、概ね、悲しい話とか怖い話とかばかりです。
日本のお話は、少し考えさせられる内容になっています。
さて、6月17日に行った塩船観音には、この八百比丘尼の伝承が残されています。
西暦(645~650年)にこの地を訪れた八百比丘尼が、
紫金の観音像を安置したのが開山と伝えられています。
ちなみに、八百比丘尼の伝承は日本各地に残っているそうです。
調べていくと、人魚の肉を食べたとか、八百年生きたとかは別にして、
モデルになった比丘尼が、実在していたような気がします^^


昔の若狭の国(今の福井県)で、この物語は始まります。
今回は、若狭の国に残っている話を中心に、各地のお話を交えてお話します。

八百比丘尼の物語(プロローグ)
彼女の父親は地方の長者(漁師という説もある)で、
ある男から夕食に招かれます。
ある時から村に住みつき、村に溶け込んだ不思議な人物でした。
その男の豪邸はそれはそれは見事で、圧倒されるほどでした。
そして宴が始まります。
玉手箱の中身は人魚の肉?

メインディッシュは、奇妙な生き物の肉!
人魚の肉でした。
豪邸の主人は、
「竜宮のみやげです。ぜひ食べてみてください。」
なんだか浦島太郎の物語の帰宅バージョンのような
お話です。
おみやげって、玉手箱の中身?
招待された長者たちは、誰も箸をつけません。
(気味悪いですものね)
それで、それぞれが持ち帰ることになりました。


こんな美人かなぁ~
16歳の八百比丘尼登場
父親は、おみやげの人魚の肉を棚にしまいます。
やはり自分では、食べる気がしないようです。
父親の部屋の前を通った16歳の彼女は、
不思議な甘い匂いに惹かれます。
部屋に入り人魚の肉を見つけると、それを
食べてしまいました。(結構、食いしん坊^^)
元々器量のよかった彼女ですが、人魚の肉の影響か
ますますの美人に…
美人で評判の彼女は、引手あまたになりました。
そして、別の村の長者の息子に嫁入りします。

旅立つ八百比丘尼
若くて美人で、夜は妖艶な彼女。
夫婦仲もよく、幸せの毎日が続きました。
しかし彼女の夫は精気を吸いとられたように、若かくして亡くなりました。
次の嫁ぎ先でも、その次の嫁ぎ先でも、夫が早死にします。
噂が立ちました。精気を吸い取る化け物と…
そして彼女自身も、自分が他の人と違うことに気づき始めます。
年月を重ねても、16歳の若い姿のままなのです。
年老いていく自分の周りの人々…
彼女の両親も、彼女より年下の人々も、先に亡くなっていきます。
それでも彼女は若い姿のまま、生き続けていくのです。
そして、自身の死を求めて旅に立つことを決意したのでした。

安らかな死を説く八百比丘尼
全国を行脚する彼女は、
いつしか比丘尼になっていました。
そして死に行く定めの人々に、生きることの無常を説き安らかな彼岸へと導くようになりました。
考えてみたら、不老不死は一つの願望ですが、
自分一人だけ…だったらと思うと考えられますね。
ちなみに人魚の肉と不老不死をテーマに扱った
アニメがありますね(人魚の森
そもそも不老不死というのは、古代の日本にも関係していいるテーマです。
秦の始皇帝が、徐福に命じて不老不死の薬を求めて日本に来たとか…
そして、徐福は3,000人の老若男女を連れて、日本に来たというお話です。
日本各地にその言い伝えが残っていること、
司馬遷の史記にその記載があることから、
規模は別にして、これは歴史的真実でしょう。

八百比丘尼は故郷へ
800年後、彼女は安らかな死を求めて、故郷の若狭へ帰ります。
そして、変わらぬ美しい故郷の姿に、自分もこの景色の一部になろうと
涙を流します。
彼女は洞に入定し、心安らかに体を横たえます。
すると、不思議なことに彼女の体は風に舞うように砂となり、
その魂は若狭に広がっていきました。
現在、その場所は小浜空院寺となっており、
入定したとされる入定洞も残っています。

不思議な話が残っています。
彼女は、洞に入る際に、ある言葉を残しています。
「この椿が枯れたら私が死んだと思ってください」…と
実はその椿は、まだ枯れていないそうです。

(おしまい)