毎年、酷暑の夏がやってくるようになりました。これも地球規模の温暖化が根底にあるのでしょう。子供の頃の記憶では、夏は32~3度ぐらいがピークだったような。昨今は35度越えなんてザラ、37度越えということもたまに(泣)
さてみなさんも、それぞれの対策を実施していることと思います。今回はそんな酷暑の登山について考えてみました。
まずは酷暑登山の対策を、事前準備と登山中にわけてみましょう。
①暑熱順化
まずは熱中症になりやすい人、なりにくい人と個人差があります。
普段から暑さに強い体作りをすること、それを暑熱順化といいます。
何故、熱中症になりにくいかというと、次のメカニズムが働くから。
●比較的低い体温で汗をかくため、発汗の頻度と量が多くなる
●汗が蒸発するときの気化熱で体温が下がりやすい体質になっている
●発汗量が多いため汗の成分の水分比率が高くサラサラの汗となる
●塩分の排出比率が低く、低ナトリウム血症になりにくい
どうすればいい?
・毎日、38度~40度のぬるま湯で長めに入浴する
・週に数回の汗をかくような軽い運動をする
・一日中エアコンの効いた部屋で過ごさず、汗をかく時間を設ける
どらは普段の生活習慣で出来ているようです。
・入浴は長めではなく超長め(1時間以上)ですが(苦笑)
・毎日自転車に乗ったり歩くことが多い
・エアコンの冷房は嫌いで、冷風機の気化熱を活用している
真夏には登山しなければいい、と言えば身も蓋もないですね。そこで夏でも暑さをカバーできるコースを計画しましょう。
●できるだけ標高の高い山を計画する
標高100mごとに、気温は0.6度下がります。
2000mの山だと下界より12度低い気温に。
酷暑の35度でも23度と快適な気温になりますね。
注意したいのは、最初の登りは始めの標高です。
標高の高い高原からのスタートが理想かな。
●水の流れる所を計画に盛り込む
絶えず水が蒸発しているので、気化熱で低くなっています。
渓流沿いは涼しいですよ。
特に滝のそばでの休憩タイムは、たくさんのマイナスイオンで快適です。
ちなみにマイナスイオンが発生する仕組みをレナード効果といいます。
●早出早下山
一日で一番暑い時間帯を避ける作戦です。
朝早く登り始め、お昼ごろには下山してしまう。
これなら一番暑い時間帯は、下山後のビールタイム(どらの場合)です。
逆に日が落ちてからの出発だと、危険なのでお勧めできないかな。
安全な山でビバーク練習するのはありだと思うけど。
③装備でカバー
みなさんも冷却効果のある装備を活用していることでしょう。
といっても登山ですから、かさばる物、重い物は遠慮したいかな。
手軽なものに限定して並べてみましょう。
●タオルや手ぬぐいを水で濡らして首に巻く
これは即効性があります。
冷却用タオル(抗菌防臭やUVカット機能付き)の物も売っていますよ。
水に濡れた冷却用タオルを事前に冷凍しておけば効果抜群です。
冷やす場所は太い血管が通っているところ。
首やわきの下、そして太ももの股間よりです。
最後の場所は、一人の時に実施してくださいね(爆笑)
あと毛細血管の集まっている場所(手の平・足の裏・鼻やほほ)も有効です。
●速乾性のある衣服
登山の時に「綿100%は避ける」というのは山の常識ですね。
これは汗を吸った衣類からの水分蒸発(気化熱)で体を冷やすから。
あれ? 逆に考えることができるのでは?と。
体温を下げたいときは綿100%を活用するという手が。
ただし真夏の低山限定の作戦です。
高山や遭難した時には逆に低体温症の危険があるので気をつけましょう。
こんな作戦もあり?
・夏の低山限定ですが綿100%の服を着ていく(普通はNG)
・万が一の遭難に備えて、コットン以外の着替えも持って行く。
・下山後に温泉に入り、その着替えを活用する(無駄にならない)
まあこんなひねくれた作戦を考えなくても、高機能ウェアで代用できるけど。
●太陽の当たる場所を減らす
帽子や長袖シャツ、アームカバーを着用する。
UVカットの製品を使うと日焼け対策にもなります。
意外と忘れがちなサングラス。
実は目から入る光が減少とすると、脳が錯覚を起こすんですよね。
体感温度が2~3度下がると言われています。
ただしUVカット機能のあるレンズを使いましょう。
光だけの減少だと瞳孔が開くため、紫外線で目を傷めますから。
●冷感グッズを活用する
手軽な冷感グッズを並べてみましょう。
他にもありそうですが、選ぶのはあなた自身です。
凍らせたペット飲料を持ち歩くというのもありそう(笑)
ペースを落とすことも暑さ対策になります。
心拍数(BPM)と体温には密接な関係が…
心拍数が上がると血流が増えます。
それに伴い体温が上昇することに。
安静時の心拍数は、成人で60~100だとか。
ただ心拍数は個人差があります。
自身の正常値を把握しておきましょうね。
どらの場合は50ぐらいでやや除脈気味(登山するからかな?)
マラソンの選手などは、40~50ぐらいだとか。
以前に「山登りとスポーツ心臓」という記事をアップしましたね。
さて適切なペースの心拍数は、
最大心拍数「簡易計算式:(220-年齢)×0.75」の75%以下を維持すること。
どらの例:
(220-72歳)×0.75×75%=84回
普段は50回ぐらいなので、34回も余裕がありますね。
多少飛ばしても大丈夫なのかなぁ(疲れるから飛ばしません!)
個人差があるので、各自で事前に計算しておきましょう。
⑤水分補給
さて登山を開始しました。
そうなると重要なのが水分補給のペース。
考えなくてはいけないのは質×量×頻度のバランスです。
質(何を飲むか)×量(どれだけ飲むか)×頻度(どんなペースで)
●何を飲みますか?(質)
ビールと言いたいところですが、それはNGです。
まずは酔いが回るし、そもそも利尿作用から水分補給になりません。
コーヒーや緑茶も利尿作用があるのでお勧めできないかな?
スポーツドリンクと水の併用がよさそうです。
水があると怪我をした時の洗浄にも使えるしね。
●どれだけ飲みますか?(量)
必要水分量は計算式があります。
計算式:脱水量=体重(kg)×行動時間(h)×5(ml)
上記の7~8割と言われています。
どらのばあい、汗をかく夏場は上記の計算式通り。
汗が少ない季節は7割~8割を準備していきます。
歩きながら飲めるような小容量(500ml以下)のボトルを準備しましょう。
どらの夏場の計算例:
63㎏×5時間×5ml=1575ml(ペットボトル3本強)
●どんなペースで飲みますか?(頻度)
忘れていけないのは起床から登山前の水分補給です。
300ml~500mlは事前に飲んでおきましょう。
どらの場合、集合の待ち合わせ場面で飲んでいます。
たまに、近くのお店で食事+水分補給していることも(苦笑)
飲まずに登り始めるのは脱水からのスタートになるからね。
なおこの分は必要水分量にカウントしないように。
登山開始後は、一気飲みは御法度です。
吸収されずに排出へ回るだけ。
人の体は一回に吸収される水分量は200mlぐらいが上限です。
こまめに複数回にわけて飲むことが重要です。
あとタイミングですが、喉が乾いてからというのは遅い!
30分に一回ぐらいのタイミングで。
酷暑の夏登山、一緒に乗り越えていきましょう。
(おしまい)


