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2023年3月16日

富嶽三十六景と山登り

日本で一番有名な山「富士山」
たくさんの絵画のテーマにもなっていますね。
皆さんはどんな富士山の絵が思い浮かびますか?
やっぱり有名なのは、葛飾北斎の浮世絵「富嶽三十六景」でしょうか。
中でも「神奈川沖浪浦」と赤富士の「凱風快晴」は知らない人はいないでしょう。
そんな浮世絵ですが、海外の印象派の巨匠達に多大な影響を与えました。
「神奈川沖浪浦」を初めて見た印象派の画家たちはびっくりしたでしょうね。
絵画だけでなく、音楽家ドビュッシーの「」にも影響を与えました。
初版スコア(楽譜)の表紙に使われたのは有名な話です。
ちなみにどらは、ドビュッシーなら「亜麻色の髪の乙女」が好きかな(笑)
神奈川沖浪裏
凱風快晴









さて三十六景もあれば、他にも人それぞれ好きな絵があることと思います。
個人的に好きなのは、「尾州不二見原」と「甲州三坂水面」ですね。
「尾州不二見原」は、こんな構図あり!と驚かされました。
典型的な日の丸構図ですが、小さな富士山への視線誘導がお見事!
三十六景の中では、一番西寄りの場所になります。
「甲州三坂水面」は河口湖に写る富士山を描いたものですね。
不思議に思うのは、水面に写る富士山がずれていること。
さらに水面の富士山だけ雪を被っています。
時間も空間もずれているという不思議な作品…
何故ずらしたか?と北斎の意図を考えるのも楽しいですね。
たぶん右側に山と舟があるので、バランスを取ったのかな?
ついでに夏の富士山を冬の富士山にずらしちゃえっと(遊び心?)
尾州不二見原
甲州三坂水面









さて同じ場所(作者の視点)からの富士山を見れないかなと、しばし熟考…
富嶽三十六景の景色と組み合わせた登山コースを考えてみました。
関東ではどんなコースがあるかな?

扇山(中央線沿線)甲州犬目峠
扇山のふもとの犬目地区に遠見という場所があります。
ここが作者視点の富士山が見える場所ですね。
現在はバス路線になっています。
そこで、こんなコースはいかが?
モデルコース
鳥沢駅~扇山~犬目~大野貯水池~四方津駅
往路帰路にバスを使うこともできるので、体力に合わせた計画が可能です。
できれば富士山を見ながらバス路線を歩いて欲しいかな?
ツツジの季節の扇山、桜の季節の大野貯水池は見ごたえがありますよ。
甲州犬目峠
扇山と犬目峠










湯坂路(箱根)相州箱根湖水
相州箱根湖水は北斎にしてはめずらしく、動きのない構図です。
右手前の大きな山が駒ヶ岳で、富士山左手前の小さな山が三国山かな?
そこから考えると、視点は元箱根港周辺となりますね。
旧東海道の後ろ東寄りの高台から見た風景でしょう。
モデルコース
箱根湯本~湯坂城址~城山~浅間山~鷹巣山~精進池~お玉ヶ池~元箱根港
2022年6月に湯坂路を歩きましたが、知っていれば回り道したかも?
相州箱根湖水
芦ノ湖東側









関東に限定すると、山歩きと組み合わせ可能なのは、この2件かな?
他は街中とか平地になりますね。
最近扇山へ行っていないので、計画してみようかな?
諸人登山
最後に、富嶽三十六景は富士山の遠景の絵ですが、
1枚だけ登山中を描いた例外があります。
それが「46番・諸人登山」
えっ、36番まででは?
実は「裏富士」として後に10枚追加されました。
実際は富嶽四十六景なんだよね。


(おしまい)