日本で一番有名な山「富士山」
たくさんの絵画のテーマにもなっていますね。
皆さんはどんな富士山の絵が思い浮かびますか?
中でも「神奈川沖浪浦」と赤富士の「凱風快晴」は知らない人はいないでしょう。
そんな浮世絵ですが、海外の印象派の巨匠達に多大な影響を与えました。
「神奈川沖浪浦」を初めて見た印象派の画家たちはびっくりしたでしょうね。
初版スコア(楽譜)の表紙に使われたのは有名な話です。
ちなみにどらは、ドビュッシーなら「亜麻色の髪の乙女」が好きかな(笑)
さて三十六景もあれば、他にも人それぞれ好きな絵があることと思います。
個人的に好きなのは、「尾州不二見原」と「甲州三坂水面」ですね。
「尾州不二見原」は、こんな構図あり!と驚かされました。
典型的な日の丸構図ですが、小さな富士山への視線誘導がお見事!
三十六景の中では、一番西寄りの場所になります。
「甲州三坂水面」は河口湖に写る富士山を描いたものですね。
不思議に思うのは、水面に写る富士山がずれていること。
さらに水面の富士山だけ雪を被っています。
時間も空間もずれているという不思議な作品…
何故ずらしたか?と北斎の意図を考えるのも楽しいですね。
たぶん右側に山と舟があるので、バランスを取ったのかな?
ついでに夏の富士山を冬の富士山にずらしちゃえっと(遊び心?)
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尾州不二見原 |
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甲州三坂水面 |
さて同じ場所(作者の視点)からの富士山を見れないかなと、しばし熟考…
富嶽三十六景の景色と組み合わせた登山コースを考えてみました。
関東ではどんなコースがあるかな?
扇山(中央線沿線)甲州犬目峠
扇山のふもとの犬目地区に遠見という場所があります。
ここが作者視点の富士山が見える場所ですね。
現在はバス路線になっています。
そこで、こんなコースはいかが?
モデルコース
鳥沢駅~扇山~犬目~大野貯水池~四方津駅往路帰路にバスを使うこともできるので、体力に合わせた計画が可能です。
できれば富士山を見ながらバス路線を歩いて欲しいかな?
湯坂路(箱根)相州箱根湖水
相州箱根湖水は北斎にしてはめずらしく、動きのない構図です。
右手前の大きな山が駒ヶ岳で、富士山左手前の小さな山が三国山かな?
そこから考えると、視点は元箱根港周辺となりますね。
旧東海道の後ろ東寄りの高台から見た風景でしょう。
モデルコース
箱根湯本~湯坂城址~城山~浅間山~鷹巣山~精進池~お玉ヶ池~元箱根港
2022年6月に湯坂路を歩きましたが、知っていれば回り道したかも?
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相州箱根湖水 |
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芦ノ湖東側 |
関東に限定すると、山歩きと組み合わせ可能なのは、この2件かな?
他は街中とか平地になりますね。
最近扇山へ行っていないので、計画してみようかな?
1枚だけ登山中を描いた例外があります。
それが「46番・諸人登山」
えっ、36番まででは?
実は「裏富士」として後に10枚追加されました。
実際は富嶽四十六景なんだよね。
(おしまい)