和歌には相聞歌と言われる自分側・相手側双方の立場で詠む
歌があります。
ほとんどが男女の立場で詠まれています。
現代のポップスでもありますよね。
古いところでは、
勝手にしやがれ(沢田研二)とプレイバックpart2(山口百恵)^^
この2曲、男女の突っ張った別れを双方の立場で歌っています。
あと7~8年ぐらい前ですかね…
そばにいるね(青山テルマ)とここにいるよ(Soulja)というのもありました。
docomoのCMソングで有名になりましたね。
切ない遠距離恋愛の歌でした。
どらは妙に、このCMソングが好きでした^^
さて、ここからが本題です。
古(いにしえ)のポップス万葉集には、
大山をテーマにした相聞歌がありました^^;
相模嶺(さがむね)の 小峰(おみね)見そくし 忘れ来る
妹(いも)が名を呼びて 我(あ)を音(ね)し泣くな
訳
相模の峰を見ないようにして旅に出た
忘れようとしている妻の名前を口にして、私を泣かせないでくれ
防人として九州へ向かう夫が、相模の峰(大山と言われている)に向かって、妻の名前を思い出させないでくれ…と切実に訴えています。
そして見送る妻もこんな歌を詠んでいます。
武蔵峰の 小峰(おみね)見かくし 忘れ行く
君が名かけて 吾を哭し泣くる
訳
武蔵の峰に向かって忘れるように去っていく
あなたの名前を口にすると泣けてきます
当時、防人に着任することは、一生の別れを意味していました。
そんな中で、100首以上の切ない防人の歌が詠まれました。
山里で育った人々にとっては、
故郷の山脈(やまなみ)は郷愁を誘うのでしょうねぇ~
ちなみに、どらはdocomoのCMソングで、涙腺が崩壊しそうでした^^;
参考記事:よこやまの道 万葉集に誘われて