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2023年2月21日

天気のことわざを科学する・動物行動編


 前回に続いて、天気のことわざの話です。
 今回は動物の異常行動と天気の関連ですね。
   天気というよりは自然現象かな。
 眉唾な話でしょう?と感じるものが多いのですが、意外と科学的だったりして(笑)
 頭から否定するのではなく、科学的な側面から、一度立ち止まって考えることが必要かな?


 なんだかUFO論争に似ているんだよね。
 肯定派は存在する(存在してほしい)という思い込み、否定派は宇宙人なんかいるはずがないという固定観念。
 そもそも、UFOの文字のどこにも宇宙人なんて言っていないのに(苦笑)
 直訳するとUnidentified Flying Object(未確認飛行物体)
 要は「何か分からないけど飛んでいるもの」なんだよね。

 だれだぁ~「私が出かけるとよく雨が降る」なんて言っているのは?
 そういえば以前に雨男、雨女は、本当にあるの?という記事を書いたなぁ。

ナマズが暴れると地震が来る
 そんなことはあるわけがないという固定観念は捨てて、考えてみましょう。
 実は、東京都水産試験場がナマズの異常生態に関する調査研究(1976年~1992年)のための実験棟を運営していました。実験は間接的な実験(地電流や振動との関連)のため、地震との直接関連ではありません。地電流との関係は証明されているのですが、地震との関連は証明は難しいところかな?
 定量的に観測しようと思えば、たくさんのデータが必要となります。全国の大規模複数地点に観測施設を設け、いつ発生するか分からない地震を待ち続けて日々の記録を付け続けることになりますね。これは予算がつかないだろうなぁ~
 ちなみに地電流に対する感度はウナギの方が上とのこと。
 「ウナギが暴れると地震が来る」のほうが、正解かもね(苦笑)

ツバメが低く飛ぶと雨が降る
 これは科学的に説明がつきます。
 餌となる昆虫は湿度が高くなると羽が重くなります。そのため高く飛べなくなるとのこと。虫を捕食するためにツバメも低く飛ぶのだそう。
 似たものに「トンボが低く飛ぶと雨が降る」というのも…ね。理由は同じかなぁ~
 言われてみれば当然ですよね(笑)

猫が顔を洗っていたら雨が降る
 理由をつければ、猫のヒゲが関係しているとか…
 湿度が高くなると、水分でヒゲが重くなり垂れてきます。それが気になって、顔を洗うような仕草をするそうな(納得する?)
 他には顔にいるノミなどが湿度が上がると活発化して、そのかゆみのためというのもありました。
 しかし考えてみれば、猫が顔を洗う動作はグルーミング(毛づくろい)だよね。頻繁に行うため、あまりあてにならないかな?
 猫を飼っている人に実験してほしいなぁ(そんな暇な人いないか?)

アマガエルが鳴くと雨が降る
 これもよく聞くことわざですね。
 カエルは両生類なので全呼吸量の30~50%が皮膚呼吸。そのため湿度が高いとより活動的になり、鳴くことが多いと言われています。
 実は愛知教育大学の調査結果があり、よく鳴いた日の翌日に雨が降った割合は36%でした。
 うん? 3分の1強?
 東京では3日に1度の降水確率だったよなぁ(苦笑)
 ということは、このことわざは根拠が薄いですね~

アリの行列を見たら雨が降る
 これは意外と科学的な根拠があります。
 雨から卵を守るために、運び出している姿と言われていますね。
 ただ少し疑問が!
 その卵はどこへ持っていくんだろうね?
 さて理由は納得なんですが、餌を皆で運んでいる場合もあるので見極めが必要かな(苦笑)

セミが鳴きやむと雨が降る
 これの理由は三つあると言われていますね。
 セミは羽の振動で音を出します。つまり羽が濡れると鳴くことが難しくなるわけです。さらに飛ぶことにも支障をきたしますね。そうなると外敵に狙われやすくなるため、本能的に羽が濡れることを回避しているのかな?
 2番目の理由は、体温の低下回避です。
 体温が低下すると活動量が低下し、外敵からの防御力も低くなりますからね。
 3番目の理由は、メスを呼ぶ必要がなくなるからです。メスも1番・2番の理由で雨にぬれることを回避します。セミの鳴き声はオスの求愛行動なので、メスがその気がない環境では意味がありませんね。

 結局すべてが眉唾の話ではなく、何らかの理由がありそうですね。科学的な動物や昆虫は、どうも人間よりは天気に敏感な気がします。微妙な気圧の変化や湿度変化を微妙に感じとっているのかな?と考えていたら、人間にも微妙な変化を感じとれる方がいるよね。
 みなさんの中にもいらしゃるのでは? 天気が崩れる前に、首が痛くなる、腰が痛くなるという方が…ね。
(おしまい)