ニュースで騒がれていますね。
目撃された場所は、草戸峠の東側にある青少年施設「ネイチャーファクトリー東京町田」
前回記事で南高尾でクマの話をしました。
実はクマが逃げて行った方向、草戸峠を、どらが翌日19日の同時刻30分後ぐらいに歩いていたんだよね。
よく考えてみたら、翌日で助かった。
同じ日だったら、遭遇していた可能性がある(怖)
さて、このニュースを受けて、2023年の東京都のクマ目撃事例を調べてみました。
かなり多いですよ。
今年はブナ等のどんぐりが大凶作ということ。昨年は豊作で小熊の出産が多かったと思われること。
要は消費者(小熊)が多いのに、供給(どんぐり)が不足している状況で、需給のバランスが崩れている状態となっています。
クマも生き残るために必死なので、山から市街地へ食料を求めて移動するのでしょう。
同時にここで考えなければならないのはクマも生き物なので、水のある場所もポイントとなります。
何故、水のある場所?
簡単な理屈です。
水がなければ喉が渇いたら早々と退散するでしょう。
水があれば喉が渇いてもその地域に留まる時間が長くなるし、そこを中心に活動エリアを広げることも可能となります。
つまり山が迫っている市街地で水の補給もしやすい場所が、今後の遭遇危険性が高くなる地域だと推測できますね。
高尾・陣馬山地域
南西方向は神奈川県、南東方向は町田市丘陵地帯、北東方向は八王子市郊外となります。
このマップにクマの2023年目撃事例を重ねてみました。
東京都環境局(10月20日発表) |
マップを見てみると、適度に登山客の多い景信山周辺に集中していますね。逆に人が多すぎる高尾山は空白域になっています。
こんな状況下で、突然南高尾側でクマが出没したわけです。空白域にクマがいないわけではなく、奥に引っ込んでいるということなのでご注意を。
確かに2022年には小下沢や南浅川でも目撃されています。今年は小下沢は通行止めになっているので、登山客が少ないことが目撃情報がない原因でしょうね。
そこで山が近い市街地・住宅地で、水があるという場所を推測してみました。
等高線を見てみるとわかると思いますが、住宅地で発見された場所は、すぐ近くに山が迫っています。
星印のある方向が怪しいかな?
右上に二つの星を記入しました。
八王子霊園周辺ですね。
水は大沢川があります。
右下方向は今回の城山湖周辺ですね。
東側の法政大グラウンド方向や、城山湖と南の津久井湖の間は山で繋がっているのでクマの移動に適しているしね。
その東側、丘陵地帯の若葉台あたりが次に心配かな?
奥多摩地域
奥多摩はもともとクマの多い地域で、どこに出ても不思議ではないかな。
こちらもマップに、クマの2023年目撃事例を重ねてみましょう。
東京都環境局(10月20日発表) |
西は上から上成木地区、青梅市、日ノ出町、あきる野市と広がっていますね。
こちらの方向は、どこでもありかな?
まあ他の方向は、すべて山岳方向なので考えても意味がないかと思います。
ちなみに目撃事例が集中しているのは、人がある程度多い観光地や集落ですね。
奥多摩湖の小河内ダム周辺、神戸岩周辺のキャンプ地、小机地区の集落、上成木地区の集落が多いようです。
みなさんも他の山域は当然として、高尾・陣馬周辺の山々、奥多摩の山々へ登るときは、クマに注意してくださいね。
・クマ鈴・ラジオなどの音でクマを近づけない。
雑談や歩きカラオケでもいいですよ。
他の人の迷惑にならない範囲でね(苦笑)
・不幸にも遭遇したら、背中を見せて逃げずゆっくり遠ざかる
やってはいけない行動は、次の4点です。
① 背中を見せて逃げる(本能で追ってきます、しかも時速60㎞で)
時速60㎞=秒速16.7m=つまり100mを約6秒で走りぬけます。
100mを6秒以下で走れる人は逃げてもいいですよ(苦笑)
② 死んだふり(効果ありません)
弄ばれるか齧られるかも…
③ 大声で叫ぶ(驚いて攻撃してきます)
④ カメラを向ける(驚いて攻撃してきます)
⑤ 木に登る(クマの方が得意です)
お猿さんぐらいの身体能力があるのなら挑戦するのもありかも(苦笑)
・不幸にも襲われたら、気合を込めて戦うか身を伏せて守るかの二択
戦う方は素手は無理なので、クマ撃退スプレーや持っている道具で。
守る方は身を伏せて背中を丸め、後頭部・後頸部を腕でガードする。
大型ザックなら、頭の方へずらして守るというのもありかな。
(おしまい)