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2017年3月1日

登山と花粉症(1)

待ち遠しかった早春がやってきました。道端にも時々、春の妖精たちを見かけるようになりました。思わず笑みが…ネ!
でもどらにとっては、春は小悪魔花粉の季節でもあります。
この季節のどらの一日は、窓を開けた時の連続するくしゃみから始まります。

今回の科学の目は、どらの天敵「花粉症」について書きたいと思います。
春の低山登山は、まさにスギ・ヒノキ花粉の発生地に飛び込むようなもの^^;
同じ悩みの人が多いので、参考になるように調べてみました。

2017年1月6日

登山タイプ診断

仕事関係で「就業タイプ診断」を作っていたところ、
はっ!と気づきました。
これは、登山タイプ診断に転用できると^^;

ちょっと、作り変えてみました。
さてみなさんはどのタイプでしょうか?
気晴らしにどうぞ~

ちなみにどらもやってみましたが、案の定の結果でした。
言わなくても分かるよね(キット) ^^b

(おしまい)

2016年10月30日

日本古来のエナジードリンク

あま酒の 地獄も近し 箱根山 (蕪村)

与謝蕪村が詠んだ山登りに関する俳句です。

<意味>
地獄というのは、箱根の大涌谷小涌谷を指しており、
湯気が出ている甘酒の様を地獄に例えて詠いながら、
もうすぐ箱根山で、実際の甘酒にありつけるよ…という意味だそうです。

この俳句の季語はあま酒で、実はこの俳句、夏に詠んでいます。
昔は夏の飲み物だったのですね。
蕪村も、箱根山を越えるにあたり、甘酒が飲みたかったのでしょうねぇ^^

さて飲む点滴と言われほど、栄養価の高いエナジードリンク「甘酒」
最近、見直されてきており、
各メーカーからもいろんなタイプが販売されています。
どらも大好きで、子供のころからよく飲んでいました。
そんな甘酒について、科学の目で考えてみましょう。

2016年10月15日

忍者の行動食、兵糧丸!

山登りに行動食はつきものですね。
でも、行動食って、何をいつ食べるのがいいのでしょうか?
お好きなものをとか、食べたくなったらが正解な気もしますが、
とりあえず考えてみましょう。

登山はかなりエネルギーを消費する過酷な運動ですね。そこで、昔の過酷な職業、忍者の行動食について考えてみましょう。
何といっても命がかかっているわけで…
そこに大きなヒントがある気がします。


その行動食の名前は「兵糧丸
何日もの隠密行動をするにあたり、手軽・高栄養価・長持ちするというすぐれものの食糧です。

2016年7月6日

山の水を科学する

登山において貴重なもの、口に入れるものならやはり水ですね。
今回は、水に関する知識をまとめてみたいと思います。

みなさんは山登りの際、どれくらいの量を持っていきますか?
季節で異なると思いますが、何らかの経験則で、自分なりの量を
決めていることと思います。
どらの場合は、
春・秋は1500ml、冬は1000ml、夏は2000mlを目途にしています。

本当は、運動量(行程の長さ)を考慮して事前準備するべきではと
考えています。
5時間の山登りと8時間の山登りでは、違いますものね^^

2016年6月1日

登山とハインリッヒの法則

「ハインリッヒの法則」って、ご存知ですか?
日本では、「ヒヤリ・ハットの法則」と呼ぶことが多いですね。
リスク管理の仕事にかかわっている方には、
なじみの言葉ではないでしょうか。

ヒヤッとした、ハッとした経験がたび重なり放置しておくと、
そのうち中程度の事故を起こしますよ!
中程度の事故を放置しておくと、そのうち大事故を起こしますよ!
という警告の法則です。
これ、そのまま山登りにも当てはまるんですよ^^b

2016年3月21日

登山とおにぎり

皆さんは山に登るとき、食べ物は何を持って行きますか?
日本人の定番は、何と言ってもおにぎりですよね。
お米を手で握るという調理法は、世界中で日本だけだそうです。
最近の日本食ブーム、お弁当ブームで、
世界にかなり認知されてきているようですが^^

ということで、今回の科学の目は、登山の定番食
おにぎりに焦点を当ててみました。

2016年1月21日

アナログ時計をコンパス代わりに

どらは過去に何回か、初めてのコースでコンパス(方位磁石)を
忘れたことがあります。 
道迷いの可能性を考えて、間違いやすいコースでは取りやめるのが
原則だと思いますが、そこは強行してしまうんですよね(反省^^;)
そこで次善の策として、太陽の位置が判断できることを条件に、
ある方法なら、方位を確認できることをお伝えしたいと思います。
日本限定の方法ですが、便利ですよ^^b
なお、その理由まで説明しているサイトは少ないし、
あっても分かりにくいですね。
ここは、「科学の目で見る」がテーマなので、理由も説明しますネ^^b

2016年1月7日

カメラ下手でもワンランクアップ②

どらのような素人の場合、難しいテクニックは???の連続です。
本やネットで理解しても(理解したつもりでも?)、
実際の登山中では失敗ばかり・・・使いこなせません!
そこで、どらは開き直りました^^b
所詮、素人なんだから、カメラの機能に任せることは任せようと・・・


2015年12月23日

カメラ下手でもワンランクアップ①

登山中のカメラの撮影って、難しいですよね。
どらは、撮影のベテランさんほどのテクニックはありませんが、
下手でも少しはましになる(ごまかせる?)方法で撮影しています。
コンデジ(コンパクトデジタルカメラ)でも簡単にできる、
山の簡単写真テクニック、いかがでしょうか^^b

2015年12月5日

山登りとダイエット

女性の皆さんには、興味津々のテーマですね。
どらは登山を始めて、半年で73kgから61kgへと、12kg体重が減りました。
まあ、3年前は「小太り・短足(短足は関係ないか^^)の体型でした。
以前に所属していた山の会に初めて参加した時に、同行の女性陣から、
「キャイ~ンの天野みたい・・・」と厳しい突っ込みを受け、内心ショック!
顔は笑ってましたが、心の中はズタズタ(大げさです^^;)
ちなみにその会の女性陣の突っ込み、まったく容赦がない(笑)

2015年11月13日

登山届について考えてみたら・・・

皆さんは、登山届を出していますか?
自治体によっては、義務付けている山もあるようですが、
そもそも、何のためにあるのか?から
登山届について考えてみたいと思います。

登山届の最大の目的とは,
自身が遭難したときに、早く、見つけてもらうため!
これに尽きると思います。
間接的、副次的には、
登山届を書くこと自体が、綿密な計画をたてることにつながる。
他人が遭難した時の、問合せ先として、協力できる。
などなど、他の意味合いもありますが・・・


2015年10月10日

雨男、雨女は、本当にあるの?

最近、雨で山行が流れます。
悔しいので、どららしく、科学的に調べてみました。

各管区の気象台では、各地の雨の出現率の統計を発表しています。
それによると、東京は雨の日は115日/年間
雨の日の確率を計算すると、115日÷365日=約32%
つまり東京では、3回に1回は雨になる結果になります。

さて、ここからは雨男の言いわけで~す^^;
「峠の涼風」の山行計画は、10月11日の景信山で6回となります。
中止は2回。 なるほど~、計算すると2回÷6回=約33%
なぁんだ、確率どおりではないか^^b
梅雨時をはずして計算しなければいけないのでは・・・との声が・・・
聞こえてきそうですが、細かいことは無視です^^;
雨男、雨女のみなさん、安心してくださいね^^
あなたのせいではありません(キッパリ)

さて、ここまで調べたら、山行計画の立案に応用できることに気づきました。
各管区からは、過去30年間の日別の天気出現率が発表されています。
ちなみに、東京の10月11日前後の雨の出現率を見てみると・・・
10月10日:13.3%
10月11日:36.7%  景信山が雨で中止
10月12日:33.3%
あらら? 11日はもともと雨の確率が高かったようです。

ちなみに9月25日前後も調べてみました。
9月24日:46.7%
9月25日:46.7% 丸山が雨で中止
9月26日:40.0%
数字は、結果を物語っていました^^;

ただ、30年間ということは日別だと統計のサンプル数が30件になります。
統計的見地から考えると、サンプル数としては少ないですね。
全データをそろえれば、誤差率(不確かさの確率)を計算できますが、面倒なのでパスです。

さて、地域別に発表されているようなので、
皆さんも計画を立てるときの参考にしてくださいね。

東京の日別天気出現率へジャンプ

2015年8月28日

スズメバチ対策を科学の目で見る(2)

  黒を攻撃する理由     
「黒に反応する」という点について、考えてみましょう^^b
「天敵の熊が黒いから」と言われていますが、どうも、天敵の度合いは人間の方が高いようです。世界各国の幼虫を食べる習慣がある人種は、髪の毛の黒い人種という共通項があるとのことです。
まあ、「実際の理由はわからない」というのが真実みたいですが^^;
ただし、「攻撃フェロモン」噴霧以降は、色は関係なく攻撃してきます
夜は逆になるので、注意してください。
夜の黒は目立たないので、逆に白が注意を引く色となります
参考情報:所さんの目が点

なお、日中の最善の服装は、全身白というのが理想のようですが、全身白ずくめの登山者がいたら、かなり怪しい人に見えますね^^;
まあ、できるだけ明るい色の服装中心にしましょうね。
ただし後述しますが、全身が明るい色がベストと考えるのは早計ですよ^^

さて、色の話をすると、そもそもスズメバチの見る色の世界が気になります。
管理人どらは疑問を感じると、どうしても調べたくなるんですよね^^b
調べてみると、実は、スズメバチの色彩感覚は「分からない」というのが事実です。ある程度、判明しているミツバチの色彩感覚と同じでは?という意見が多いのですが・・・
参考までに、ミツバチの色彩感覚を図にしてみましょう。

「紫外線が見える」ということですが、この色は人間には想像がつきませんね。
また、「赤は見えない」というのが専門家の意見です。
そうすると、ミツバチは赤を認識しないので、赤い花には近寄らない?
そんなことないですよね^^
どらは、何らかの色(憶測では黒)を認識しているのではと勘ぐっています。
少数派ですが、「黒・グレー・黄色のどれか」という意見もあります。

ここからはどら流解釈になります(間違っていたらゴメンナサイ)
実は、黒と思うのには理由があります。
あくまで、スズメバチとミツバチが同じ色彩感覚ということが前提ですが・・・
というのは、スズメバチが攻撃する色の頻度を実験した結果があり、こんな結果になっています。

◆スズメバチの攻撃ターゲットの色彩順位
黒>赤>青>黄色>白
ここで、疑問なのは、なぜ赤が多いのか?
見えないのなら攻撃されないはず・・・なのに黒に次いで2番目です。
つまり、黒もしくは黒に近い色に見えるのではないかと想像するわけです^^
なお、スズメバチは白黒の世界に住んでいるという意見もあります。
色の明暗を見ているということですね。
でも、どらはこの意見には違和感を感じています。
なぜなら、同じ明度の赤と青で攻撃頻度が違うこと、他の昆虫(蝶々)が色覚を持っている(しかも赤~紫外線と人間以上)など、スズメバチだけが白黒?というのは、ちょっとねぇ・・・

  避雷針型ファッション    
三重大学に、スズメバチと攻撃色の関係についての研究結果があります。
結論を言うと、攻撃初期(レベル3段階)の攻撃機が少ない段階では、黒を主に狙ってきます。攻撃後期(レベル4段階)では、色の区別なく、攻撃を加えます。
興味のある人は、三重大学の実験結果(37ページ)のレポートをご覧ください。

ここで、対策としての服装を考える上で、世間の常識である「明るい色で統一」というのがベストとは限らないと、どらは考えました。
「レベル4段階」ではどうしようもありませんが、「レベル3段階」なら生贄(いけにえ)を作るという作戦が考えられます^^b
どらはそれを、避雷針型ファッションと命名します!
つまり、全身の中の一部に、刺されても被害を受けない黒いファッションを、雷に対する避雷針のように、あえて身に着けるという考え方です。
スズメバチの活動期は、夏から秋です。当然服装は薄着。
ということはトップス・ボトムには、黒は使えません。
登山者の持ち物のうち、スズメバチの針を通さないもの。
そう、帽子(厚手のもの)とザック、シューズです^^b
気づきましたか?帽子とザックとシューズに全面的に犠牲になってもらい、他の箇所が刺される確率を大きく減らす作戦です。

ベストの服装は、こんな感じですかね~
◆黒(赤でもいい)のやや厚手の帽子
◆明るい色のトップス
◆トップスほどではないが明るい色のボトム
◆黒(赤でもいい)のザック
◆黒(赤でもいい)のシューズ
ファッション的にも、おかしくないと思いますが、いかがでしょう?

  蜂が寄ってくる匂い    
よく香水・整髪料は、蜂が寄ってくるので使わないようにと言われますね。
あと、人間の汗も引き寄せ効果があるそうです。
特に、フルーツ系の匂いは蜂を呼び寄せる効果が高いようです。
注意すべきは、オレンジジュース!
オレンジジュースの飲み残しの缶にスズメバチが入り込み、それを知らずに口を付けて刺されるという事故が多いとのこと。
実は、オレンジジュースに含まれる「2ペンタナール」の匂いの成分が、スズメバチの攻撃フェロモンにも含まれているとのこと!

ということで、山へ行くときは匂いにも注意しましょう。
まとめると、
◆香水とか整髪料を付けて行かない
◆無香料の制汗剤は効果がある
◆特にオレンジ系の匂いは要注意

もうスズメバチなんて、怖くないでしょう^^b

(おしまい)

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2015年8月25日

スズメバチ対策を科学の目で見る(1)

山で一番怖い動物は?
ほとんどの人が熊と答えると思います。
どらの場合は、スズメバチと即答します。なったって遭遇確率が高い!
どらは、刺されたことはないのですが、偵察部隊のスズメバチ(2匹)にまとわりつかれたことがあります。無視してさらに巣に近づこうものなら、「警告行為」→「攻撃」のパターンでした。
スズメバチ対策を考える前提として、そもそもスズメバチの能力は意外と知られていません。
「敵を知り己を知れば百戦して殕(あや)うからず」
孫子の兵法ですね。
どらも調べ始めて、驚くことを知りました。

  恐るべき動体視力      
スズメバチの動体視力は、どれほどだと思いますか?
なんと、発砲されたピストルの弾丸が見えるというのです(本当かよ・・・?)
にわかには信じられず、数字で確認してみようと、スズメバチの目の機能の
比較表を作ってみました。
早い話が、スズメバチは7倍のスロー再生の世界に生きているんだね。
ピストルの弾丸の初速は、秒速300m。ちなみに野球のピッチャーの球は、
時速150km。秒速に換算すると42mで、弾丸の約7分の1弱。
あらら~本当だった。野球のボール並みに見えるんだねえ^^;
ということは、スズメバチが映画を見たら、間の空いたスライド写真に見えるんだなぁ。しかも、同じような写真が延々と・・・

さて、この表をもとに、スズメバチと遭遇した時の逃げ方を考えてみましょう。
①の視力については、かなり悪い。ということは、5mも離れれば大丈夫ということになります。
②の動体視力についてはスローの世界なので、ことさら静かにしなくても、
普通に後方へ離れればいい。
スローの世界なので、ゆっくりと動くなら3mの静止範囲でもいいですね^^
④の視野については、縦方向に弱いので、かがみながら逃げればいい
ただ、手で払う等の行為は厳禁です。スローの攻撃行為に見えるので、
余裕の反撃を受けます!
まあ、以前から指導されている内容とほぼ同じですね。

参考までに、8倍スローの動画を見つけました(7倍はありませんでした)
これよりやや早い動きのイメージです。
スズメバチはこんな感じで、人を見ているのですね^^
参考動画へ

「大声を出して刺激してはいけない」という指導も見かけますが、あれ?聴力よかったんだっけ?と調べてみると、驚きの事実が判明!
耳がなかった^^; 
ということで音は聞こえません(キッパリ)
ただし振動は感じるようなので、巣に振動が届くような大声(どんな声だ?)でないかぎり、みんなに危険を知らせてあげましょう。

  攻撃モード発動の条件     
まずはスズメバチの気に障る行為を慎みましょう。
そもそも気に障る行為とは・・・?
①巣へ近づくこと 
②攻撃を受けること
この2点ですね^^b

まず、①の巣へ近づくこと。 これは嫌がるだろうなぁ~
領空侵犯に対する自衛隊機のスクランブルみたいなもんだなぁ~
熊だけでなく、人間も天敵ですよ、スズメバチにとっては^^;
昔の山間では、「蜂の子」は貴重なタンパク源!DNAレベルで敵だと思われています。実は、蜂を食べる世界の人種の共通点は、黒い髪だそうですよ。
だから、黒い物に反応するのかなぁ~
まあ、本当のところは蜂に聞くしかないのですが・・・^^;

巣の10m範囲が、スズメバチの領空です。
ということで、スズメバチのスクランブル体制について説明します。

 レベル1 
巣の10m以内にあなたが近づくと、待機中の偵察隊がスクランブル発進。
あなたの周りを、「領空侵犯してますよ」と飛び回って警告します。
この状態は、みなさんも経験したことがあるのでは? ^^
ここが逃げるポイント。スズメバチの視野からはずれるように、かがんでゆっくりとその場を離れましょう!絶対に手で払わないこと。
スズメバチにとって手で払う行為は、領空侵犯機にミサイル発射されたようなものです。即、反撃を受けます!

 レベル2 
さらに近づくと、数機の偵察機が緊急発進!
ホバリング(空中停止)しながら、大顎を「カチカチ」鳴らします。
自衛隊機で言えば、「バルカン砲での警告射撃」状態です。
まだ間に合います!レベル1と同様に、その場を離れましょう。
ちなみにどらは、警告音一歩手前のホバリングはされたことがあります。
目が合うというか、本当ににらめっこ状態ですよ^^;
正直、怖かったです・・・
なお、この威嚇行為を飛ばして、レベル3に移ることもあるので、ご注意を!

 レベル3 
さらに無視して近づいたり、巣に振動を与えたりすると、いよいよ攻撃体制!
巣で待機中の攻撃機に「攻撃せよ」との信号を送ります。
信号は、「攻撃フェロモン」を空中もしくはターゲットに噴霧。連動して、巣の中でも「攻撃フェロモン」が噴霧されます。
攻撃機は、あなたに対しミサイル発射(攻撃)してきます。
こうなったら、ゆっくりなんて考えずに一目散に逃げる一手です。

 レベル4 
巣への直接攻撃を受けた場合は、全面戦争です。
全機がスクランブル発進し、あなたに攻撃を加えます。
「カミカゼ特攻」状態で、敵に食らいつき(文字通り皮膚にかみつく)、何度も毒針で刺します。ミツバチと違って、何度も刺すことができます。
こうなると、すでに遅いのですが、走って逃げるしかありません。
レベル3では、警戒区域内の限定攻撃でしたが、このレベルでは、相手に致命傷を与えるまでは執拗に攻撃を加えます。
数十メートル追っかけると言われていますが、100mの例もあるので・・・
ちなみに、スズメバチの飛行速度は、時速20~30km(オオスズメバチ40km)
早いですよ!
目が悪いので、フェロモンをたくさん浴びていない限り、5m引き離すつど、数は減っていきます^^b
頑張って、ひたすら逃げましょうね^^;

さて、次回は服装・臭い・生息範囲の話から、運悪く、刺されてしまった場合の対応について述べたいと思います。
(おしまい)

続きを読む

2015年8月18日

落雷対策を科学の目で見る(2)

前回の記事では、保護範囲までの話をさせていただきました。
でも、そんな安全な場所がまわりになかったら・・・ ^^;
これは焦りますね~
どらの場合も、あわてて少しでも安全な場所を探します!

  少しでも安全な場所は?  

雷はとがったもの、出っ張ったものが大好きです。
尾根筋を歩く人間なんて、はっきり言って、歩く避雷針状態です。
まずは尾根筋にいたら、斜面や窪地へ逃げてください。
あと樹林帯で、できるだけ木がまばらなところ。
木から4m離れられない場合は、せめて2m離れてくださいね。
側雷撃は防げませんが、即死の可能性が低くなるそうです。

登山中に危険なものは、以下の3つですかね。
◆尾根筋や広い場所(自分が避雷針の状態)
◆樹木のそば(側撃雷の可能性が高い)
◆保護範囲外に設置されたテントの中(はっきり言って避雷針そのもの)
◆保護範囲外の小さな東屋の柱のそば(はっきり言って避雷針の横)
ということは、上の4つを避けることが、完璧ではないものの、安全対策ということになりますね。
なお、東屋の場合、柱や天井から4mは無理としても、2mの距離を置くなら、多少危険度は下がります。

   導体、絶縁体         
  
さて被害を最小限に抑えるには、また電気の性質に戻りましょう^^b
前回の記事、覚えていますか?
性質1. 電気はプラスからマイナスに流れる(電子の流れは逆)
性質2. 電気は通りやすい道を選ぶ

そこで何故、側撃雷なんて現象があるのでしょうか?
樹木に落ちた雷の近道はそのまま地面へ直行のはずなのに、
わざわざ側にいる人間を襲うなんて!
重要なのは、「性質2. 電気は通りやすい道を選ぶ」です。
実は人間は、木より電気を通しやすい物体なんですよ。
そもそも人間の体は、電気信号で筋肉を動かす仕組みになっています。
だから、通りやすい人間の体へ方向転換するんですね^^b

そこで、導体、絶縁体の話をしましょう。
導体とは、電気を通しやすいもの。
金属全般は導体ですが、特に銀・銅・金・アルミ(通し易い順)などは導電率の高い代表です。
銀はコストが高いので、街中の電線には銅が使われていますネ^^b

次に絶縁体とは、電気を通さないもの。
紙、ゴム、木(水分を含まない)、プラスチックが代表例です。
つまり、電気は木より人間の方が好きなんですね^^;
だから、側撃雷という現象が起きるんです。
ただ、木と人間の間には空気という壁があります。
空気は、本来は電気を通さないのですよ。万が一、電気を通したら、家の中はコンセントから電気が飛び交う空間になってしまいます。
住んでいる人は即感電します^^;
ただ、雷の電気エネルギーは非常に高いので、空間を飛び越えることができるんですよね。そこで4mという安全距離(飛び越えさせない)を置くことになります。

気づいた人はいますかぁ? そうすると鉄塔の側は安全なのではと?
そう、導電率は 鉄塔>人間 なので、実は安全なのです。
ただ、落雷のショックがあるので、2mぐらいは離れましょうね^^b
ちなみに、鉄塔>人間 を証明する身近な例があるんですよ。みなさんもよく目にしている光景です。電線の小鳥さんですね。
もっとも、服を着ている小鳥さんは見たことがないと思いますが^^;
に注目!







電気は通りやすい電線のほうへ流れ、小鳥さんの足には向かいませんネ^^ 誤解のないように追記しますが、小鳥さんの足にも少量の電気は流れています。感じないほどですが・・・それぞれに流れる電流の計算式は、マニアックなので省きますね^^
さて、同行者がいる場合は、それぞれの間隔をあけてくださいね。
密集していたら、一人に落雷した場合、連鎖的に側撃雷を受けます。
まあ、恋人同士なら一緒にシビレルのもありかもしれませんが・・・ ^^;
そして、少しでも安全な場所に移動したら、姿勢を低くしてください。
次は、被害を最小限に抑える姿勢の話に移ります。

   安全な姿勢とは         

「性質2. 電気は通りやすい道を選ぶ」
そして、致命傷になるのは内臓の損傷(やけど)。
この二つを理解していれば、必然的に安全な姿勢が決まりますよ^^b

つまり、できるだけ自分に電気を向かわせない。
そして運悪く感電した場合は、感電経路を短くする。
さらに、内臓ではなく体の表面に電気を流す。
そんなうまい方法があるのかって?

下の絵をごらんください。
ケメ子のウエブログより抜粋
①できるだけ低い姿勢をとる
②爪先立ちをする。その場合踵を合わせる。
③両耳をふさぐ

①は、雷は出っ張りが好きなので、姿勢を低くすることで、出っ張りを小さくするためです。ただし、寝そべってはいけません、実は近くに落雷したとき、水分を含んだ地面を電気が走ります。地面よりは人間の方が導電率が高いので、電気が寝そべった人間に向かいます。
②は、爪先立ちすることにより、地面との接触面積を小さくしています。やけどの範囲が小さくなります。また、踵を合わせることにより、最小限の電気の通り道(地面→爪先→踵→反対の踵→反対の爪先)を作っています。
ちなみに、踵をつけずに足を開いていると、股下を電気が通ることになります。
男性の場合は致命傷かも^^;(下ネタ、ゴメンナサイ)
③は落雷時の鼓膜の保護です。

さらに、金属を身に着けていた場合、捨てる必要はありません。
以前は、金属は危険と言われていたのですが、現在の科学解釈は、逆の判断をしています。 致命傷は内臓の損傷なので、持っている場所、身に着けている場所に寄りますが、その部分で電気を表面側に逃がす働きをします。

さて、最後にどら流のさらなる安全策を記載します。
たぶん、このような指導は誰もしないと思いますし、過去にもないでしょう。
科学の目で見ると、あり!と確信しています^^b

そもそもこの姿勢って、疲れると思いませんか?
どらは雷が過ぎるであろう数十分間、この姿勢を保ち続ける根性はありません(キッパリ)
そこで、いいアイテムがあることに気づきました。
それはストック(特にアルミ製)です。
アルミは、人間よりはるかに電気を通しやすい物質です。
しかも導電率がベスト4のすぐれものです。
そう、ストックを地面に置いて、その上に乗って、足を揃えてしゃがめばいいんだ!電線の小鳥さんの状態を作るわけです^^
これならベタ足でいいし、疲れない^^b
いかがでしょう?

(おしまい)

落雷対策を科学の目で見る(1)へ

2015年7月10日

落雷対策を科学の目で見る(1)

落雷の季節がやってきました。
山を登る人にとって、夏場の落雷は要注意ですね。
管理人「どら」は好奇心旺盛で、いろいろな落雷対策を聴くにつけ、「なぜ?」って思うんですよネ^^
そこで、落雷を科学的に調べてみようと思いました。

調べて行くうちに、従来の落雷対策に「なるほど~」とか、「あれ?」とか・・・
いやぁ~、調べてみるものですね^^
知らないことが一杯ありました。
本質が理解できると、危険の範囲が明確になり、必要のないところでむやみに怖がったりする必要がなくなります。
雷を必要以上に怖がって、急ぐあまり転倒したり、滑落したりするのでは、
本末転倒ですものネ^^;

  雷はそもそも電気です  
標題にあるように、雷はそもそも電気なんですよネ。
ということは、電気の性質を理解することが、まずは第1歩^^b
さて、電気の性質を考えてみましょう。

性質1. 電気はプラスからマイナスに流れる(電子の流れは逆)
性質2. 電気は通りやすい道を選ぶ

この性質1.と性質2.を理解すれば、おのずと危険回避できますよね。
まずは性質1.の前に、雲の中で電気が生まれる仕組みは?
実は、明確な定説はないんですが、以下の仕組みと言われています。
なぜ下部がマイナスに帯電するかはわかっていないのですが・・・














さて、雲の下部にできたマイナスを帯びた水滴のマイナスイオンは、どこへ行くのでしょうか? ここで「性質1.プラスからマイナスへ流れる(電子の流れは逆)」を思い出してください。
そう、電子の相手先は、プラスの帯電先の雲の上部になりますね。
雲の中で光る稲光です。

そこで、図をもっと大きな視野で見てみましょう。
そのうえで、「性質2.電気は通りやすい道を選ぶ」を考えてみましょう。


マイナスイオンの行先が雲の上部だけでないことがよくわかります^^
電気は通りやすい道を選ぶのですから、近くにあるものへ落ちる確率が最も高くなります。下の地上方向へ、あるいは横の高い山へ、万が一、雲のマイナス部分が下にあるような高い山なら下からだってありえます。
横や上なのに、落雷という表現は、違和感がありますが^^;

  より安全な場所とは?  
それでは、「より安全な場所へ」を考えてみましょう。
まず、基本ですが、落雷で、絶対安全な場所はありません。ただ確率的にきわめて危険度の低い場所ならあります。交通事故に合う確率より低ければ、安全と言っても差支えないでしょう。

安全な順に並べてみましょうね^^b

①まずは、雷が発生しやすい場所に行かない
  当然ですが、天気が不安定な時は、山へ行かないのが一番です。
   ただ、管理人「どら」もあまり守れていません(反省^^;)
②雷雲(積乱雲)がモクモクと立ち始めたら、雷の発生が近い
  すぐにより安全な場所への移動を考えましょう。
  かすかでも「ゴロゴロ」と聞こえたら、いつ落ちても不思議ではありません。
  ましてや、激しい雨が降り始めたら、完全に逃げ遅れの状態です。
③大きな建物の中へ逃げる(ほぼ安全)
  避雷針のある山小屋や避難小屋の中は、比較的安全です。
  ただ、部屋の中のどこもが安全というわけではありません。
  壁面、電灯などから1m、テレビからは2m離れる必要があります。
  建物に雷が落ちた時の側撃雷を防ぐためです。
④建造物、樹木の保護範囲内へ逃げる(95%安全)
  といっても、そんなに都合よく、建物があることはまれですね。
  どらの場合、天候が怪しくなり始めたら、この保護範囲を意識して歩きます。
  この保護範囲というのは、比較的、落雷の直撃を受けない場所です。
  次の図を見てみましょう^^b

要は、高いもの(樹木など)のどの部分からも4m離れ、頂点からの角度が45度の内側の範囲が、安全だということです。
なお、高さが30m超えるような樹木や建造物の場合は、角度よりも底辺の距離で、4m~30mの範囲内が保護範囲となります。

さて、次回は導体・絶縁体の話から、逃げる時の姿勢、持ち物の話をしたいと思います。
あなたの常識が間違っているかもしれませんよ^^b

(おしまい)

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